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2018-04-27 08:47:00

おはようございます。

穀雨は霜止苗出(しもやみてなえいずる)。
もうすぐ田植えの時期ですね。
東大の三四郎池のカエルさんたちの大合唱が始まったのか気になるところです。
東京では蛙の鳴き声を聴く機会が殆どありません。
田舎育ちの私にとってあの大合唱は何にも代えがたい癒し。
長く東京で暮らしていると、この季節に少し寂しさを覚えます。

小石川の東大付属植物園にもオタマジャクシがたくさんいたので、
倅(一歳四か月になりました)を連れて行ってあげたいと思います。
とはいっても、植物園にいたのヒキガエル
トノサマガエルが好きなのですが…

 

閑話休題

① 岩手県陸前のイルカが入荷します。
  その名もそのまま「リクゼンイルカ」。
  あまり知られていませんが、実は岩手県もかなりの捕鯨国。
  2011年の大震災の影響で漁獲量が激減してしまいましたが、直前まで1万頭近く捕っていた模様。

  もうそろそろ漁も終わりとの事。
  今回は特別なご厚意で、おそらく現地でしか入手できないであろう、
  頬肉、スペアリブ、ハラミと希少部位を手配頂きました。
  もちろん無凍結本生。

② 千倉からお魚が入荷します。
  ・真鯛(天然2kgアップ/活〆)
  ・平政(天然5kgアップ/活〆)
  今日は金曜日。
  美味しい魚で素敵な夜を過ごしてください。


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別件、トップの写真はザトウクジラ背肉と赤こごみの胡麻和え。
背肉は湯引きして軽く〆ています。
ザトウは、ほんの少しでも火を入れると食感が変わるので面白い。
縮れて弾力の生まれたザトウ肉と、サクサクとしたこごみの食感。
野生肉の旨味と香り、山菜のコクと渋み。
色々な要素がコントラストになっている、
是非、デートのお客様にも召し上がって頂きたい、
そんな非常にアダルトな味わいです。

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もう一枚パチリ。
ソラマメの季節です。
採れ立てを炭火で。
春~初夏、季節を食べるとはまさにこのこと。

この時期は日本酒が楽しいですね。
では。

2018-04-21 14:26:00

今日も濃密・濃厚なラインナップです。

前半は満席、後半20:30程度からお席ご用意できるかもしれません。
お時間ありましたら是非お立ち寄りください。

2018-04-19 09:21:00

清明 虹始見(にじはじめてあらわる)

大人の週末 (講談社様)5月号に掲載いただきました。

前回の掲載はちょうど2年前、平成28年(2016年)の5月。

ずいぶん昔に感じるなぁ。

なんにしても光栄です。
楽しく豊かな夜を過ごして頂けるように、
これからも一歩一歩精進します。



それはさておき。
時化が少し収まったようで、千倉からお魚が入ってきました。 

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トップバッターは、ダルマイカ
正式名称は「ブドウイカ」または「ケンサキイカ」。
ただ、ダルマイカの標準和名を「ケンサキイカ」とする説と「ブドウイカ」だとする説。
あるいはダルマイカはケンサキイカの亜種だとする説。
ケンサキイカとダルマイカは同じ種類で小さいものをダルマイカと呼ぶという説。
色々と入り乱れているようです。知り合いに聞いてて、途中でわけわからんくなってきた。

なんにしても、DNA上は同じの様なのですが、
産地によって身体特徴が異なるようで、色々な名称で呼ばれている。
山陰の胴の短いイカをシロイカ、伊豆で漁れる細いイカをアカイカと呼ばれる傾向。

シロイカは有名ですね。
烏賊の王様が「アオリイカ」に対し、女王様が「シロイカ」。
そのシロイカ、房州の子たちは「あしが短くて太い、ぽっちゃり体型」でダルマイカと呼称するとか。


そう考えると、女王になる前、素朴であどけない子なのかも。
実際に基本は「甘味が強くおいしい、一口で ”高い” とわかる味わい」なのですが、
どこかホッとするというか、穏やかな里海感を感じさせます。





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つづいてアカヤガラ
通称フエフキとか、大砲魚とか。
1.1㎏のなかなかの型。

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頭、でかあっ!60cmくらいあります。
嘴(クチバシ)を落とした状態でこれだから、実際は1mくらいあるのでは。

ヤガラはこのサイズにならないと本来の美味しさが出てこない、との越川の言。
実際このサイズから市場でも値段が跳ね上がるようです。

味わいは「旨甘い」っていったらいいのでしょうか。
鮮度の良い弾力感の中に、一瞬舌に絡みつくのに、スッとキレの良い旨味。
ツンデレ?(笑)

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 最後にカンパチの活〆。

この子に関しては、
是非、身の表面の舌触り、つまり越川の包丁の技術を楽しんでほしい。

シルクの舌触り。
舌にのせた時「新品の鏡を舐めている」と感じました。


今回もアダルティでエロティックな味わいのラインナップ。
入荷量は、時化明けでちょっと少な目。
早い者勝ち!

2018-04-11 11:23:00

時折東京の量販店で見かけることもある「こごみ」とは別物。

緑色のこごみは、正式名称「クサソテツ」。
一つの同じ株からまとめて生えてくる。

赤こごみは正式名称「キヨタキシダ」。
一本づつしか生えてこないので、別名「いっぽんこごみ」とも。

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成長するとこんな姿。
完全に恐竜の時代の植物...


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クセや渋みがなくあっさりしているので、おひたしに。

 

味わいは基本的に淡く、たん白…なんですが、得も言われぬ旨味というかコクが…
そしてサクサクした歯触りと、ほんのりと感じる粘りっけ。
箸が、箸が、、、と、とまらない!!!

自分用にも200g(結構な量/男性の両手で山盛り)買いましたが、全く足りません。
一晩もちませんでした。
お店の分が売れ残るのを願うばかりです。


閑話休題

この赤こごみ、山形の方からお譲りいただきました。
重用されるのは山形が中心で、例えば隣接する宮城では殆ど知られていないようです。
同じ山深い地域の、隣接する場所でも、食文化に差異があり、
それゆえ、赤こごみは此れまで「幻の山菜」であったわけですが。

車が発達し、山の奥深くにも入りやすくなり。
山に人が増え、交流と情報交換が進み。
物流が発展し、都市部にも運ばれるように。
かすかな手がかりさえあれば、インターネットで調べ、こうやって手配できる。
なんてすごい時代に生まれてしまったんだ。
おかげ様で、私はこうして真夜中の赤こごみ祭りができるわけですが。
そこにもきっと意味がある。
それを、店を通じ、妻や息子、仲間と一緒に探求し続けるのでしょう。
街も皆も寝静まった夜更け、こごみの可愛いくるくるを見ていたら、ふと色々感慨がわいてきたこの頃です。

 

2018-04-06 09:11:00


四月六日(金) 玄鳥至(つばめいたる)

久しぶりに房総のお魚が入荷します。
今回は千倉から。

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鯛三兄弟。左から、
 金目鯛(キンメダイ:釣 / 天津小港)
 石鯛(イシダイ活 / 千倉)
 鬚鯛(ヒゲダイ:活 / 千倉)

大当たり、極上品です。
ほんとにうまい。
身の締まり、磯の薫り、旨味、舌触り(しっとりさときめ細かさ、水分率)段違い。

さて、その中でも鬚鯛(ヒゲダイ)は、
イサキ科の魚種では最も漁獲が少ない希少なお魚。
市場図鑑でも「知っていたら達人級」「極上の美味」と紹介されています。

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その名の通り、顎鬚がチャーミング。
触ってみると。。。


ヒゲの部分をアップすると...

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トゲトゲなのでジョリジョリしていると思ったら、
なんかイソギンチャクみたい。やわらかい…不思議な気持ちに…

それなのに、身はプリプリで弾力がすごい。
とにかく、食い物屋をやっていてよかったなぁ!としみじみ思える味わい。

お値段はキンメダイ・ヒゲダイ・イシダイ三点盛で千円(一人前税抜)。
千倉の仕入れ元さんのご協力価格です。
おかわりは一人三皿まで、早い者勝ち!



閑話休題


当店鯨屋という事で日本酒が生酛・山廃、熟成酒が多いです。
旨味と複雑味が強いお酒です。
一般的には鮮魚には向かないとされています。

今回のお魚、あまりにもうまいので勇気を出して試してみました。

 ・新政 瑠璃 木桶生酛 (2016by熟成)
 ・郷の誉 純米大吟醸 生酛 (生)
 ・秋鹿 純米 生酛 無濾過生原酒 (自営田 雄町)
 ・秋鹿 純米大吟醸 入魂之一滴(袋吊 無濾過生原酒)

結論、美味しい。

というか、一般には魚介に合うとされる綺麗で上品なお酒も用意していたのですが、
全く手が伸びない。それくらいおいしい。


もしかすると、根本的な合う合わない、も去ることながら、
「お酒のパワーと、食材のパワーに大きな落差」が生じたときに合わなくなるのでは。

つまり、ものすごく美味しい物同士なら、
合う合わないの次元ではなくなるのでは。
(合わせる、ではなくて追求の結果として合う)

また一歩、答えに近づいた気がします。
ご縁に感謝です。

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