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2018-07-04 12:27:00

鯨の漁期真っ最中ですが、
とあるツテから、青森のアイナメ(活〆)が入荷しました。

太公望さん(釣り師)にとっては、骨の髄まで凍り付く冬の岩礁の魚ですが、
食うには初夏の魚。真夏の産卵に向けて脂がのります。
その為、東北の方では「アブラメ」や「アブラッコ」という言い方も。

さて、元の漢字は「鮎並」。
鮎のように縄張りを持つため、またはアユに似て質感が滑らかであるから。


江戸時代に編纂された食材図鑑 兼 レシピ本 「本朝食鑑」では、
形が鮎に似ていることから「鮎魚女」とされているとの事。
(魚介研究者 ぼうずコンニャク様より)


愛な魚(あいなめ)ともされ、意味は「賞味すべき美味な魚」。
そのためか「近代魚類分類学の父」である、
田中茂穂先生(東京帝国大学 動物学教授 1878年 - 1974年)の 著書、
『日本魚類目録』 では『相嘗』と。

この『相嘗』とは、実は神社の儀式の事。
嘗は「なめる」、「ねぶる(しゃぶる)」、「味わう」の意味。

神祭に際し、神に神饌をささげ、
それを司祭者・参加者がいただく神人共食の儀礼。
神様と人とが共に美味なるものを食し、
神と人が近づき、
一体感を強め、親密になる神事。
それにより神は人を守護することを保証し、人は神を敬い、祈願し、報謝する。


『相嘗』 は 『相饗(あいにえ)』ともされ、「嘗」の字の通り、
今生の天皇陛下の重要な御役目である「新嘗祭」に通じる基本概念です。

話が広がってしまいましたが。
相嘗に供される(神様に捧げられる)くらい美味しいお魚、
それを食べると、神様と仲良くなってしまうくらい極上の魚という意味なのでしょうか。

一緒に嘗め(愛し、味わいつくし)大切な誰かと親密になる。
これほど、料理屋、食い物屋、レストランをやっていて冥利に尽きることは他にありません。

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それにしても、語源的に、この魚の皮の質感の艶めかしさ的にも、
何だかアダルトなニュアンスですね。

今回も食べるって幸せ!だけど、これはお子チャマには秘密だなあ!