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2018-04-11 11:23:00

時折東京の量販店で見かけることもある「こごみ」とは別物。

緑色のこごみは、正式名称「クサソテツ」。
一つの同じ株からまとめて生えてくる。

赤こごみは正式名称「キヨタキシダ」。
一本づつしか生えてこないので、別名「いっぽんこごみ」とも。

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成長するとこんな姿。
完全に恐竜の時代の植物...


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クセや渋みがなくあっさりしているので、おひたしに。

 

味わいは基本的に淡く、たん白…なんですが、得も言われぬ旨味というかコクが…
そしてサクサクした歯触りと、ほんのりと感じる粘りっけ。
箸が、箸が、、、と、とまらない!!!

自分用にも200g(結構な量/男性の両手で山盛り)買いましたが、全く足りません。
一晩もちませんでした。
お店の分が売れ残るのを願うばかりです。


閑話休題

この赤こごみ、山形の方からお譲りいただきました。
重用されるのは山形が中心で、例えば隣接する宮城では殆ど知られていないようです。
同じ山深い地域の、隣接する場所でも、食文化に差異があり、
それゆえ、赤こごみは此れまで「幻の山菜」であったわけですが。

車が発達し、山の奥深くにも入りやすくなり。
山に人が増え、交流と情報交換が進み。
物流が発展し、都市部にも運ばれるように。
かすかな手がかりさえあれば、インターネットで調べ、こうやって手配できる。
なんてすごい時代に生まれてしまったんだ。
おかげ様で、私はこうして真夜中の赤こごみ祭りができるわけですが。
そこにもきっと意味がある。
それを、店を通じ、妻や息子、仲間と一緒に探求し続けるのでしょう。
街も皆も寝静まった夜更け、こごみの可愛いくるくるを見ていたら、ふと色々感慨がわいてきたこの頃です。

 

2018-04-06 09:11:00


四月六日(金) 玄鳥至(つばめいたる)

久しぶりに房総のお魚が入荷します。
今回は千倉から。

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鯛三兄弟。左から、
 金目鯛(キンメダイ:釣 / 天津小港)
 石鯛(イシダイ活 / 千倉)
 鬚鯛(ヒゲダイ:活 / 千倉)

大当たり、極上品です。
ほんとにうまい。
身の締まり、磯の薫り、旨味、舌触り(しっとりさときめ細かさ、水分率)段違い。

さて、その中でも鬚鯛(ヒゲダイ)は、
イサキ科の魚種では最も漁獲が少ない希少なお魚。
市場図鑑でも「知っていたら達人級」「極上の美味」と紹介されています。

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その名の通り、顎鬚がチャーミング。
触ってみると。。。


ヒゲの部分をアップすると...

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トゲトゲなのでジョリジョリしていると思ったら、
なんかイソギンチャクみたい。やわらかい…不思議な気持ちに…

それなのに、身はプリプリで弾力がすごい。
とにかく、食い物屋をやっていてよかったなぁ!としみじみ思える味わい。

お値段はキンメダイ・ヒゲダイ・イシダイ三点盛で千円(一人前税抜)。
千倉の仕入れ元さんのご協力価格です。
おかわりは一人三皿まで、早い者勝ち!



閑話休題


当店鯨屋という事で日本酒が生酛・山廃、熟成酒が多いです。
旨味と複雑味が強いお酒です。
一般的には鮮魚には向かないとされています。

今回のお魚、あまりにもうまいので勇気を出して試してみました。

 ・新政 瑠璃 木桶生酛 (2016by熟成)
 ・郷の誉 純米大吟醸 生酛 (生)
 ・秋鹿 純米 生酛 無濾過生原酒 (自営田 雄町)
 ・秋鹿 純米大吟醸 入魂之一滴(袋吊 無濾過生原酒)

結論、美味しい。

というか、一般には魚介に合うとされる綺麗で上品なお酒も用意していたのですが、
全く手が伸びない。それくらいおいしい。


もしかすると、根本的な合う合わない、も去ることながら、
「お酒のパワーと、食材のパワーに大きな落差」が生じたときに合わなくなるのでは。

つまり、ものすごく美味しい物同士なら、
合う合わないの次元ではなくなるのでは。
(合わせる、ではなくて追求の結果として合う)

また一歩、答えに近づいた気がします。
ご縁に感謝です。

2018-03-29 10:03:00

三月二十九日(木) 桜始開(さくらはじめてひらく)


天然のフキノトウの花の部分をくりぬき、
三浦半島のザトウ鯨の頬肉のつみれを鋳込んで素揚げに。
つみれには、抜いたフキノトウの花を練り込みほろ苦く。
それを、初物の筍と蕗と共に炊き合わせました。

菜の花、蕪、クコの新芽なども入荷しています。

本日お席余裕ございます。
是非お越しください。

2018-03-16 10:55:00


田芹(たぜり)に蕗の薹(ふきのとう)、野蒜(のびる)。
写真にはありませんが筍の新芽。
とあるルートから入荷!S社長ありがとうございます!

一先ず、野蒜(のびる)は地酒でのばした味噌と鰹節で和えて鯨のたたきのソースに。
田芹(たぜり)は鯨の腹と悦凱陣で卵とじに。
お酒とご飯が止まりません。

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当店、野菜は無農薬、塩・醤油・味噌・チーズはすべて自然な手づくり。
ですのでオーガニックとかエコとか、ロハスですねー、と言われることもしばしばなのですが、
私たちの根源は「野性的」や「原始的」、もしくは「民俗的」といったものです。

祖母と共に採った山菜。
父と作った罠にかかった鮎。
そうした幼少時の体験、深い味わい、感動が原動力です。

それを再構築して現代都市生活に投げかけ、
良い意味での原点回帰を提起できればいいな、と考えています。

こんなことばかり言ってるので「クセが強いんじゃ!」と笑われるのですが(笑)
料理の味わいは丁寧で優しく、思想は攻撃的なスタイルを貫いていきたいと思います。

2018-03-15 15:12:00

お問い合わせ多数いただいている件が確認取れました。
和歌山 太地町のクジラ漁、4月いっぱいまでとの事。
そろそろ食べ収めの段階に入ります(次の漁は年末)のでぜひお越しください。

という事で、ステーキのご紹介です。
やっぱり漁期中の無凍結生肉はステーキですね。
三芳のお野菜のグリルなども添えて、サービス1800円/1人前(100g)です。

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先ずはフライパンでソテー。
肉の表面だけをメイラード反応でこんがりと。

そのあと厚手のアルミホイルで包み込み、炭火の上でロースト。
肉に火入れがバレないようにゆっくり丁寧に。

最初は九十九里の揚げ浜塩とクラタペッパーでシンプルに肉の薫りを。
そのあとは、三芳村の無農薬野菜を用いた越川特製のステーキソースで濃厚な肉の旨味を。


デートや大切な方とのご面談でしたら、
是非シャープさと濃醇さが両立した、エレガンスな日本酒で。
・小笹屋竹鶴 純米吟醸 生酛 木桶仕込(広島県産八反錦)1890円/一合
・郷の誉 純米大吟醸 生酛 無濾過生(茨城産 亀の尾系コシヒカリ)1690円/一合
・竹泉 幸の鳥 純米吟醸 生酛 2013BY (兵庫県産 幸の鳥育む農法米)1490円/一合 
目を閉じて集中して頂き、野性的なのにアダルト、深くてエロティックな味わいを。


皆さんでワイワイ、肉最高!oh ya!でしたら、
和歌山の鯨を、和歌山の地酒で!
・太平洋 熊野紀行 HIMITSU KUJIRA スペシャルエディション
 純米 山廃 熊野古道野生酵母(和歌山県産 コシヒカリ) 890円/一合
さわやかな酸味と複雑な味わいのボディ感が、しっかり肉の旨味とがっぷり四つ。
ワインをぐいぐい飲みながらタリアータにむしゃぶりつくシチリアマフィアのように、
忙しい日々で消耗した身体を血肉で養う悦びを豪快に楽しんで!